因数分解の解法テクニックまとめ

因数分解の主要な解法テクニックをまとめたいと思います。

一つの文字について整理し、たすき掛けするパターン

因数分解をするのが厳しそうな場合は、このパターンを疑います。
例題をあげます。

$$x^2 + xy + 4x -2y^2 + 5y + 3$$

まず、文字$x$について整理します。

$x^2 + (y + 4)x - (2y^2 - 5y - 3)$

$y$でまとめられた箇所を因数分解します。

$x^2 + (y + 4)x - (2y + 1)(y - 3)$

$- (2y + 1)(y - 3)$が$(y + 4)$になるかどうか考え、たすき掛けします

$\{x - (y - 3)\}\{x + (2y + 1)\}$

$(x - y + 3)(x + 2y + 1)$

こんな感じでまとめられます。

たすき掛け因数分解パターンのポイント

2元2次式の因数分解では、まず2次式の項を因数分解すると、うまくいくケースがあります。
上記の問題だと

$x^2 + xy - 2y^2 = (x - y)(x + 2y)$より

与式 = $(x - y + a)(x + 2y + b)$

と因数分解できるのでは、と予測できます。
ここで、定数項3に着目すると、$a = 3$,$b = 1$ということがわかり、
因数分解することができます。

平方の差を利用するパターン

平方の差とは、
$x^2 - y^2$ = $(x - y)(x + y)$

のような形のことを言います。
この形に誘導することで、因数分解をしやすくします。
では例題を

$$x^4 + x^2 + 1$$

計算しやすいように、$x^2 = X$
などと置き換えても因数分解しにくいので、
平方の差が利用できないかと考えます、ここで、
$(x^4 + 2x^2 + 1) = (x^2 + 1)^2$
となるので、式から$-x^2$を引くことで、平方の差ができることを利用します。

$(x^4 + x^2 + 1) = (x^4 + 2x^2 + 1) - x^2$
$= (x^2 + 1)^2 -x^2$
$= \{(x^2 + 1) + x\}\{(x^2 + 1) - x\}$
$= (x^2 + x + 1)(x^2 - x + 1)$

初版:2019/6/11
更新:2023/4/14

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