三角形における中線の定理の証明

中線の定理の証明についてまとめたいと思います。
まずは、中線の定理について

中線の定理とは

三角形ABCの辺BCの中点をMとすると以下のような公式が成り立ち、
これを中線の定理といいます。

$$AB^2 + AC^2 = 2(AM^2 + BM^2)$$

中線の定理の証明

中線の定理を証明するのは簡単で、中点Mのある辺に垂線を引いて、
三平方の定理を利用する
ことで、求めることができます。

下図のような三角形を考えて、証明の過程を書きます。

中線の定理の証明図

AからBCに下ろした垂線をBHとします。
Hが線分MCまたはMCのCを超える延長上にあるとすると、BM = CMだから、

$BH^2 = (BM + MH)^2$
$CH^2 = (BM - MH)^2$

両辺を加えて整理します。

$BH^2 + CH^2 = 2(BM^2 + MH^2)$

両辺に$2AH^2$を加えて、3平方の定理を使えるようにします。

$(AH^2 + BH^2) + (AH^2 + CH^2) = 2(BM^2 + MH^2 + AH^2)$

3平方の定理を使って各々を変換すると

$AB^2 + AC^2 = 2(AM^2 + BM^2)$

証明は以上です。
Hが線分MB上もしくは、MBのBを超える延長上にあった場合も証明できることがわかります。

初版:2019/6/5

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