2次不等式の成立条件、関数同士の差分範囲の解法

2次不等式の問題で、2つの関数の差分に関する問題の解答例をみてみます。
こんな問題です。

実数aを係数に含む二つの関数
$f(x) = x^2 + 2ax + 5$,
$g(x) = -x-2 + (a - 1)x - 5$
に対して、実数kが存在し、すべてのxについて、$f(x) > k > g(x)$
となる条件をもとめよ

常に$f(x) > g(x)$となるということなので、$f(x)$の最小値 > $g(x)$の最大値が成り立てば、
いいことがわかります。
$f(x) \cdot g(x)$の係数も基本系に変形すると、最大・最小が求められるようになっているのも特徴です。
では、解答例を

解答例

$f(x)$の最小値を$m$,$g(x)$の最大値を$M$とすると
$m > M$となる。

$f(x) = (x + a)^2 - a^2 + 5$
より

$m = -a^2 + 5$

$g(x) = -(x - \dfrac{a - 1}{2})^2 + \dfrac{(a - 1)^2}{4} - 5$ よって、

$M = \dfrac{(a - 1)^2}{4} - 5$

よって、
$-a^2 + 5 > \dfrac{(a - 1)^2}{4} - 5$

整理して、
$5a^2 -2a -39 < 0$
$(a - 3)(5a + 13) < 0$から

$\dfrac{-13}{5} < a < 3$

初版:2018/5/15
改訂:2023/4/16(分数を大きく表示するように修正)

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