2直線のなす角を$tan$を使って求める公式

交わる2直線をそれぞれ、$y = m_1x + n_1,y = m_2x + n_2$が垂直でなく、
この2直線のなす角の鋭角を$θ$とすると、

$$tanθ = \left| \dfrac{m_1 - m_2}{1 + m_1m_2}\right|$$

公式の証明

$y = m_1x + n_1 - ①$
$y = m_2x + n_2 - ②$

これらの直線と$x$軸の正の向きとのなす角をそれぞれ$α,β(0 \leqq α < π, 0 \leqq β,α \ne \dfrac{π}{2},β \ne \dfrac{π}{2})$とすると、

$tanα = m_1, tanβ = m_2, m_1 \ne m_2$

$α > β$とし、図のように$θ' = α - β$とおくと、
$0 \leqq β < α < π$より
$0 < θ' < π$

2直線のなす角鋭角の場合

より$θ'$は①と②のなす角で、①,②が垂直でないとき

$m_1m_2 \ne -1$

よって、

$tanθ' = tan(α - β) = \dfrac{tanα - tanβ}{1 + tanαtanβ}$
$ = \dfrac{m_1 - m_2}{1 + m_1m_2} \ne 0$

$tanθ' > 0$のとき、$θ'$は鋭角だから、
$θ = θ'$
より、

$tanθ = tanθ'$

下図のように$tanθ' < 0$のとき、$θ'$は鈍角だから、
$θ = π - θ'$
より、

2直線のなす角鈍角の場合

$tanθ = tan(π - θ') = -tanθ'$

以上より

$tanθ = |tan(θ')| = \dfrac{m_1 - m_2}{1 + m_1m_2}$

初版:2023/11/21

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