指数型の漸化式の解法

漸化式のタイプの一つである、
指数型の漸化式の解法をまとめます。

指数型の漸化式は、両辺に常用対数を取ることで、対数の性質から等比数列の形にもっていくことができます。

例題を通して、解法の流れを確認したいと思います。

例題で指数型漸化式の解法を確認する

$\displaystyle a_1 = 3,{an_{+1}}^5 = an^2$

この漸化式を例に解法を確認したいと思います。

まず、両辺に常用対数を取ります。

$log_{10} {an_{+1}}^5 = log_{10} an^2$

対数の性質より、

$5log_{10} {an_{+1}} = 2log_{10} an$

ここで、$log_{10}an = bn - ①$と置くことで、$bn$の等比数列の形にもっていくことができます。

$5bn_{+1} = 2bn$

$bn_{+1} = \dfrac{2}{5}bn$

途中はめんどいので省略しますが、$bn$は

$bn = \left( \dfrac{2}{5} \right) ^{n - 1} log_{10}3$

$\displaystyle bn = log_{10}3^{\left( \dfrac{2}{5} \right) ^{n - 1} }$

よって、①より

$\displaystyle log_{10} an = log_{10}3^{\left( \dfrac{2}{5} \right) ^{n - 1} }$

両辺を比較して

$an = 3^{\left( \dfrac{2}{5} \right) ^{n - 1} }$

こういう流れで解くことができます。

初版:2023/1/6

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