$\dfrac{1}{a^2 + x^2}$型の積分

有名な置換積分の一つである $\dfrac{1}{a^2 + x^2}$型の積分に方法に関して、解説します。

この場合、$x = atanθ(- \dfrac{1}{2} \lt θ \lt \dfrac{1}{2})$と置くことで計算がうまくいきます。
実例で計算過程を見ていきましょう。

$\displaystyle \int_{0}^{1} \dfrac{1}{1 + x^2}$

この形は、$\dfrac{1}{a^2 + x^2}$に当てはまるので、$x = atanθ$と置きましょう。

$\displaystyle x = 1 \cdot tanθ(- \dfrac{1}{2} \lt θ \lt \dfrac{1}{2}) - ①$と置く、

まず、分母
$1 + x^2$
を置き換えると

$\displaystyle 1 + x^2 = 1 + tan^{2}θ = \frac{1}{cos^{2}θ}$

また①より、両辺を$θ$で微分して

$\displaystyle \dfrac{dx}{dθ} = \dfrac{1}{cos^2θ}$

$\displaystyle dx = \dfrac{1}{cos^2θ}dθ$

また、①より$x$と$θ$の対応表は

$x| 0 → 1$
$θ| 0 → \dfrac{π}{4}$

これらを基本式に当てはめて

$\displaystyle \int_{0}^{1} \dfrac{1}{1 + x^2} = \int_{0}^{\dfrac{π}{4}} cos^{2}θ \cdot \dfrac{1}{cos^{2}θ} dθ = \int_{0}^{\dfrac{π}{4}}1dθ$ $\displaystyle = [θ]_{0}^{\frac{π}{4}} = \dfrac{π}{4}$

このように分母がうまく消えるので、計算が楽になります。

初版:2023/5/12

更新:

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