電気力線の性質

正に帯電した点電荷が、
電界中で静電気力を受けながら動く道筋を描いた線を電気力線といいます。

以下、電気力線の性質をまとめます

電気力線の性質

電気力線は正電荷から負電荷に入る。

②単位面積あたりの電気力線の本数が電場の強さを示し、
電気力線が密なところほど電場が強い

電気力線の接線がその点の電場の方向を示す。

電気量Qの電荷から出る(電荷に入る)電気力線の本数Nは、
クーロンの法則の比例定数$k_0$を用いると

$$N = 4πk_0|Q|(本数なので絶対値)$$

等電位線について

電位の等しい点を繋いだ線等電位線といいます。

以下、等電位線の性質をまとめます。

等電位線の性質

①隣り合う等電位線の電位差は一定

②等電位線の間隔が狭い(密)なほど、電場が強い

③等電位線と電気力線は直行する

④等電位線上では電位が全て同じなので、電荷を動かすのに必要な仕事は0になる。

電気力本線の本数の公式の証明

前提として、強さE[N/C]の電界では、
電気力線に垂直な面$1m^2$あたりにE本の電気力線があるとしています。

+q[C]の点電荷から出る電気力の総数をNとします。

+q[C]の点電荷を中心とする半径r[m]の球面を考えると、 球面上の電界の強さE[N/C]は、点電荷の強さの公式より

$\displaystyle E = k_0 \frac{q}{r^2}[N/C]$

つまり、半径r[m]の球面上の$1[m^2]$あたりに、
$\displaystyle k_0 \frac{q}{r^2}$[本]の電気力線があり、
電気力線は球面に対して垂直です。

球面全体を垂直に貫く電気力線の総数Nは、半径r[m]の球の表面積が$4πr$だから、

$\displaystyle N = 4πr^2 \times k_0 \frac{q}{r^2}$
$\displaystyle = 4πk_0 q$

初版:2022/9/3

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